暖かい煮込み料理が美味しい季節ですね。
肉をコトコト煮込む料理は鍋任せで手間がかからず、忙しい年の瀬にもぴったりです。
我が家の定番の3品は、肉骨茶(バクテー)風豚リブ煮込み、牛テールを煮込むテールスープ、そして、豚の塊肉の塩漬けで作る塩豚スープです。
どれも、日本の食卓ではあまり馴染みがないかも知れませんが、材料も手間もシンプルでとっても簡単です。
本場の味とはだいぶ違いますが、自己流にアレンジして楽しんでいます。
水から煮るだけの簡単肉料理
いずれの煮込みも下拵えをした材料を鍋に入れ、調味料を加えてコトコト煮るだけです。
時間が美味しく料理してくれるので、手間がかかりません。
大きめに切った肉をお皿に盛り付けると、とても豪華に見えるので、ちょっとした記念日のメインディッシュにもおすすめです。
肉付きな食べ盛りの家族にも好評のメニューです。
下拵え
煮込む肉類は、臭みや汚れを取るために下拵えをします。
海外にいる今は、肉屋での肉の扱いが雑なので、ややしっかりめの下拵えとして、
大きめの鍋に湯を沸かし、そこに切った肉を潜らせてから煮込み鍋に入れています。
日本では、肉が綺麗だったので、切った肉をザルに並べ、熱湯を回しかけてさっと臭みを取っていました。
塩漬けにする場合には、熱湯は使わず、表面をさっと流水で洗って塩をまぶしています。
調味料
基本の調味料は、ニンニク、生姜、ベイリーフ、塩、胡椒です。
私はニンニクも生姜も加えますが、どちらかでも良いでしょう。
肉からの出汁とこれだけで、十分美味しいスープができます。
八角(スターアニス)、丁子(クローブ)、醤油などを加えるとさらに味に深みが出ますが、お好みで。
私はズボラなので、材料は適当量です。
大切なのは味見です。
味見をしながら最後に味を整えます。
圧力鍋があればなお簡単
圧力鍋なら、加圧のシャカシャカが始まって20分程度煮込むとお箸でホロリと肉が崩れるほど柔らかくなります。
時短だし、その分光熱費も節約になり、大変おすすめです。
ティファールの圧力鍋を長年使っていますが、とても使いやすくてオススメです。
次に買うなら、こういうのにしたい…
もちろん、圧力鍋がなくても大丈夫。
沸騰したら弱火にして蓋をしたままコトコト、肉が柔らかくなるまでじっくり煮ます。
焦げ付きを防ぐためにも、水は多めに入れることをお勧めします。
美味しいスープがたくさん取れます。
肉を食べた後に残る美味しいスープで
肉や具を食べた後、美味しいスープがたくさん残ります。
我が家では翌日さらに具を足してスープとして食べたり、雑炊にしたり、麺類で食べたりします。
私が一番好きなのは、醤油を少し足してラーメン風にして麺類で食べる食べ方。
伊府麺(いーふー麺)と呼ばれる皿うどんに似た揚げた麺で食べるのが最近のマイブームです。
肉骨茶(バクテー)風豚リブのスープ
肉骨茶(バクテー)は、マレーシアやシンガポールでよく見られる豚肉を使った薬膳風スープです。
現地では様々な部位を使いますが、私が大好きなのは、骨付きリブ。
じっくり煮込んだ肉は、柔らかく、とてもジューシーです。
材料
骨付き豚リブ(スペアリブ用など)
ニンニク、生姜、ベイリーフ、胡椒、水
塩、醤油
あれば八角、クローブ
肉骨茶の素もしくは紅茶ティーバッグ(数個)
お好みで白菜、えのき、人参など
作り方
- 切った肉に熱湯を回しかけるか熱湯にさっと潜らせて煮込み鍋に入れる。
- 肉がしっかり被る程度の水を加え(多め)、塩と醤油以外のスパイスを全て加えて煮る。
- 肉が完全に柔らかくなるまでゆっくり煮る(圧力鍋なら20分程度加圧)。
- 肉が柔らかくなったら塩と醤油で好きな味に整える。
- お好みの野菜を加え、野菜に火と味が通ったら完成!
肉骨茶の素は、以前、カルディなど輸入食材の店で見たことがあります。
なければ、紅茶で代用してみて下さい。
クセのないさっぱりした味になります。
肉骨茶は本来は様々なスパイスを調合して作る料理なので、現地で食べるととても複雑で濃厚な味がします。
私が好んで作るのは、どちらかと言えばシンガポール風の塩と胡椒の効いたシンプルな味付けのものです。
やや塩を効かせて作ると白いご飯によく合います。
残ったスープでうどんなどの麺類を食べてもとっても美味しいです😋
牛テールスープ
インドネシアでポピュラーな牛テールスープ、Sop Buntutを自己流にアレンジして楽しんでいます。
透明なスープです。
材料
牛テールぶつ切り、ニンニク、生姜、ベイリーフ、玉ねぎ、水
塩、胡椒、醤油
トマト、大根、人参、セロリの葉
あれば八角、クローブ
作り方
- 肉に熱湯を回しかけるか熱湯にさっと潜らせて煮込み鍋に入れる。
- 玉ねぎをざく切りにして煮込み鍋に加える。
- 肉と玉ねぎがしっかり被るよう、水を加え(多め)、スパイス(塩と醤油以外)を加えて煮る。
- 肉が完全に柔らかくなるまでゆっくり煮る(圧力鍋なら20分程度加圧)。
- トマトはざく切りに、大根人参は銀杏切りに、セロリの葉は粗くそれぞれ刻む。
- 肉が柔らかくなったら、トマト、大根、人参、セロリを加えて柔らかくなるまで煮る。
- 塩と醤油で好きな味に整えて完成!
肉の出汁とトマトがいい感じに合わさってとても美味しいスープになります。
セロリの葉の香りがアクセントです。
爽やかなセロリの香りを楽しむなら、火を止めてから最後に刻んだものを散らすのも良いでしょう。
パクチーも合います。
牛テール肉はあまり日本のスーパーでは見かけませんが、もし見かけたら、是非試してみてください。とても美味しいですよ!
あ、骨はとても硬いので、お店でぶつ切りにしてもらって下さいね!
スープは麺類にも合いますし、雑炊にしてもとても美味しいです。
塩豚スープ
ドイツのアイスバインをヒントに豚の塊肉を塩漬けにしてスープを作ります。
煮込む前に3〜4日間、肉を漬けておくのがポイントです。
材料
豚かたまり肉(好きな部位)
塩、砂糖、胡椒、
ベイリーフ、ニンニク、玉ねぎ、水
じゃがいも、人参、キャベツ
あれば生姜、クローブ
肉500gに対し、塩大さじ1、砂糖小さじ1ぐらいが目安です。
作り方
- 肉をビニール袋に入れ、砂糖と塩、胡椒を全面に刷り込み、ベイリーフも入れて空気を抜いて口を縛り、冷蔵庫に3〜4日寝かせる。
- 流水で肉の表面の塩砂糖を洗い流して、煮込み鍋に入れる。
- 玉ねぎを粗めに刻んで煮込み鍋に入れ、水を多めに加える(肉が完全に浸かるように)。
- ニンニクとスパイスを加えて肉がほぼ柔らかくなるまで煮込む。圧力鍋なら加圧15分ぐらい。
- 大きめに切ったじゃがいも、人参、キャベツを加え、柔らかくなるまでさらに煮る。
塩と砂糖を刷り込んで寝かす、その一手間だけで、いつもの肉がグレードアップします。
私は多めに肉を仕込んで冷凍保存しています。
漬けてあった塩と砂糖は洗い流しましょう。
私はスープに溶けた玉ねぎが好きなので、刻んで肉と一緒に煮込んでしまいますが、
大きめの玉ねぎの歯応えや見た目が好きな方は半切り(あるいは丸のまま)にした玉ねぎをキャベツと同じタイミングに入れるのも良いでしょう。
肉にある程度火を通してからじゃがいもを加えた方がじゃがいもの煮崩れが防げます。
ポトフのような優しいスープですが、塩がしっかり効いていますので、ご飯やパンによく合います。
お好みで辛子や柚子胡椒でアクセントを。
スープの染みたホクホクのじゃがいもが最高で、私はじゃがいもが主役だと思っています😋
スープが余ったら、翌日もコーンや玉ねぎなど、好きな野菜を加えて具沢山スープにして余さず頂きます。
鍋任せで簡単。お好きな味付けで。
どの料理も調理時間はそれなりにかかっても手間はかかりません。
他にも、おでんなど、コトコト煮る料理は主婦の味方ですね。
火加減に気をつけてさえいれば別の事をしていられるので、とても楽です。
部屋中に美味しい匂いが漂って、幸せな気分に♪
それと、この3品はいずれも塩分多めなので、その点も気をつけて。
塩豚はしっかり塩を利かせないと塩豚になりませんが、テールスープと肉骨茶は塩分を控えて、香辛料を効かせるのもいいですね。
脂が気になる場合には、冷蔵庫で一晩寝かせてみて下さい。
冷やすと脂分が表面に固まるので、温め直す前に匙ですくいとってしまえば簡単に取り除けられます。
これから寒い冬の季節、あったかく過ごしましょう❤️
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