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映画「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」を観て思った事

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史実に基づくという重いテーマの3時間。凄惨でやりきれなくなる。

善人の顔をした恐ろしい支配者と盲目的にそれに従い悪事に手を染める人々。

レオナルド・ディカプリオとロバート・デ・ニーロの老練な演技に引き込まれて憂鬱な気持ちに沈み、

次に現れた人は信じて良いのか?と疑心暗鬼にさせられ、

ハラハラし通しはなかなか草臥れたが、

とてもリアリティのある演出であっという間の三時間だった。

悪が倒されて終わり、チャンチャン、ではもちろんなく、

荒野のコヨーテが響くエンドロールは

「悲しみは終わっていないんだ!」という叫びのようにも聞こえて、

とても切なかった。

アメリカ社会の暗部を容赦なく描くこの作品を生み出したのもやはりアメリカ。こういう懐の深さがこの国の魅力だと改めて思う。

素晴らしかったのは、リリー・グラッドストン演じるモーリー。

口数少なく、堂々と賢明。

自らの運命を決然と受け入れ、行動する。

愚かであることは悪である。

そして賢明であることは美しい。

背筋をピシッと伸ばして劇場を出た。

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