PR

生き辛い世の中だけど、世界は美しい。それを自分で見ることさえ出来れば。

記事内に広告が含まれている事があります。

映画「ルイス・ウェイン

生涯愛した妻とネコ」

を観てきたよ。

あ、あの猫のイラストレーターの話だね!

ネコだらけのポスターが可愛い。

素敵なポスターに惹かれて観に行ったのですが…

猫好きの画家の純愛ものかと思いきや、心の迷宮に落ちていくような、不思議な映画でした。

順風満帆なんて、なかなかない。
そこに希望があるとすれば
世界は美しいということ。

大切なのはちゃんと「見る=知る」こと。

世界はとても美しい。

でもそれをちゃんと見つけられるかどうかは自分次第。

この作品に興味を持ったきっかけは、かの夏目漱石も持っていた(かもしれない)猫の絵葉書の話を聞いたこと。

ムクムクと私の「知りたい・見てみたい」欲が湧き上がり、魅力的なポスターにも惹かれて観に行きました。

観終わった後は暫し放心。

感電してしまったような感じと言いますか。

山あり谷ありロマンスあり、のストーリーですが、詰まるところ

自分に正直に生きた一人の男の
electric なお話でした。

邦題からは予想しなかった、ルイス・ウェインの、言わばキテレツな生涯をジェットコースターに乗るように体験した気分です。

原題 The Electrical Life of Louis Wain のままの方がしっくり来るように感じました。

夏目漱石も持っていた絵葉書?

ルイス・ウェインは

100年以上前の英国の画家だね。
猫のイラストで人気があったんだ。

あの夏目漱石もその猫の絵葉書を

持っていたかもしれないんだって。

「吾輩は猫である」の中に絵葉書の描写があるらしいね!

以前から新聞などでチラチラとこの件については読んでいました。

この映画と夏目漱石は無関係ですが、この辺りのことは調べ始めるとなかなか面白そうです。

こんな本を見つけたよ!

猫の画家

映画の中で紹介されるルイス・ウェインの作品はどれもユーモラスで可愛い作品です。

カンバーバッチ演じるルイス・ウェインの超絶画法もなかなか凄いですが、何より、今見ても100年以上前の絵とは思えない斬新さに惹かれました。

猫だけでなく、様々な動物の絵も登場します。

素敵な風景画やインテリアの装飾なども素敵でした。

本や絵葉書などが飛ぶように売れている描写もあり、当時のロンドンでの人気ぶりが伺えました。

この映画では、ペットとしての猫の歴史も紹介しています。

少し前まで、猫は可愛いペットとして飼うものでは無かったんですって。

ネズミ対策の為に身近にはいたみたいだけど、あまり可愛がる為では無かったんだね。

ルイス・ウェインの猫の絵が人気になったことをきっかけに、

可愛いペットとして猫が飼われるようになったんですって。

生き辛さを抱えた人々

後世に残る人気画家だったにもかかわらず、映画の中のルイス・ウェインはさまざまな困難を抱えた人でした。

心のままに生きることと、社会の厳しいルールとの間で、もがき苦しむ様子が描かれます。

そして、それは彼の家族も巻き込んで行きます。

ルイス・ウェインの時代の社会の厳しさは、今の感覚では理解し難い厳しさです。

20世紀初めにかけてのビクトリア朝の時代は、産業が爆発的に発展した大変化の時代でした。

映画の中でも最初は馬車だったのが、次第に自動車に変わったよ。

技術や価値観が目まぐるしい変化を遂げた激動の時代だね。

でも生活の場の隣人たちは身分や地位に縛られた、古い価値観のままだったんだ。

電気がまだ不思議だった時代

電気というものが新しく登場して、人々の間に驚きを持って広がっていった時代です。

映画の中でルイス・ウェインは電気にかなり関心があったようです。

目に見えない不思議な力、そして人を惹きつけてやまない力。

そこに没頭していく彼の姿はとても electric(電気の、電撃的な…)なのです。

19世紀から20世紀にかけてのイギリスの風景

この映画は調度品や衣装も素敵です。

ルイス・ウェインの自宅の様子は、上流階級でありながらも経済的に豊かとは言えない状況をリアルに表現しています。

剥がれかかった壁紙や家具、生活用品などの佇まいがとてもリアルで匂いまでしてきそうに感じました。

ロンドンの下町のごちゃごちゃした感じも郊外の屋敷の様子もまるでそこに旅をしているかのように感じられました。

映画ならではの臨場感あふれる映像体験ができるよ。

世界は美しい

数々の困難に遭いながらもなんとか自分を立て直し歩んでいくルイス・ウェインの力の源はどこにあったのか?

映画の中では、「見る」が大切な所で出てきました。

絵を描くのに大切なのは、見ること。

世の中が本当は美しい、ということをちゃんと見ること。

見る=知る

世界は本当はとても美しい。

それこそが彼の希望の源でした。

毎日大変なことも苦しいこともいっぱいだけれど、

世界は美しいことを
知っていれば希望が持てる。
でもそれをちゃんと
見つけられるか
は自分次第。

最愛の妻が亡くなる前に彼に教えてくれました。

100年以上前の海の向こうの物語のはずが、

今の世の中のお話のようでもあったよ。

残念ながら私の街では観られない作品なので、電車に乗って遠路はるばる観に行きました。

素敵な1日をくれたご縁に感謝です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました