子どもとの毎日は楽しさいっぱい…だけではないですよね。
イヤイヤ期に入ってなかなか思うように物事が進んでくれない…
生意気な態度で挑んでくる小学生…
子育ては気力と体力をたくさん消耗します。
ヘトヘトになった日は子どもと一緒に絵本を読んでちょっと心を落ち着けましょう。
ここでご紹介するのは、そんな時にオススメの絵本です。
イライラが溜まって心がトゲトゲになりそうだった時に、深呼吸するように落ち着かせてくれました。
子育て歴20年を超えた私ですが、今でも娘の反抗で挫けそうな時、手にとって心を落ち着かせています。
「こぐまのくまくん」
「こぐまのくまくん」
はじめてよむ どうわ 1
E・H・ミナリック 文
モーリス・センダック 絵
松岡 享子 訳
福音館書店 1972年
「かいじゅうたちのいるところ」でもお馴染み、モーリス・センダックが絵を書いている美しい絵本です。
クラッシックな雰囲気で落ち着きのある装丁です。
私自身、子どもの頃からのお気に入りの一冊ですが、母親として読むようになり、改めてその良さに気づきました。
4つのお話が収められていて、小さなクマの子(くまくん)と母さんぐまのささやかな日常が描かれています。
無邪気なくまくんを母さんぐまはいつも側で優しく見守っています。
その姿勢は常に「肯定」の姿勢です。
くまくんを優しく見つめる母さんぐまがとても素敵で、読むたびに「いいなあ」と温かい気持ちになります。
「こぐまのくまくん」は「はじめてよむどうわ」の第1巻目です。
全部で5巻あり、シリーズを通してくまくんの世界が描かれています。
母と子だけでなく、父親、友達、祖父母との関係もほのぼのと描かれます。
くまくんを取り巻く優しさいっぱいの世界はとても素敵なので、どの巻も楽しめます。
まずは第1巻目の「こぐまのくまくん」から入っていくのが良いと思いますが、絵本のプレゼントをお探しの方には、シリーズ全部まとめてプレゼントすることを是非オススメします。
「あなたが うまれた ひ」
「あなたが うまれた ひ」
デブラ・フレイジャー 作
井上 荒野 訳
福音館書店 1999年
くっきりとした鮮やかな色合いの貼り絵が目を引く絵本です。
赤ちゃんが産まれる奇跡を喜びいっぱいに表現しています。
宇宙に浮かぶ地球にまつわる様々な科学テーマを人間が生きる喜びに結びつけて描いています。
公転のこと、月の満ち欠けのこと、大気のこと、人間のこと、動植物のこと…
このように並べると一見難しい内容のようですが、易しい言葉で書かれていて、小さな子どもにもわかりやすく書かれています。
本の終わりには「もっと知りたい人へ」のコーナーがあり、興味がある人向けの解説が書かれていて、知的好奇心もくすぐられるしかけになっています。
でも何よりも素晴らしいのは、全体を通して描かれている、生きる喜びです。
一人の赤ちゃんがこの世に生まれてくる様子を、
もう、嬉しくてしかたない!
という喜びいっぱいに表現しています。
読み聞かせているうちに一緒に嬉しくなってきて、思わず、声のトーンが一段明るくなってしまう、そんな一冊です。
「ピーターのいす」
「ピーターのいす」
エズラ・ジャック・キーツ 作
木島 始 訳
偕成社 1969年
ピーターという男の子が主人公の物語です。
妹が生まれ、複雑な気持ちを抱えている様子が描かれています。
いたずらをするピーターを両親は暖かく見守ります。
両親の愛情をたっぷり受けながら、ピーターも妹を受け入れていきます。
絵は優しい色彩のコラージュです。
些細な日常の風景が、親子のかけがえのない幸せの記憶として記されているようにも見えます。
優しい気持ちでいっぱいの絵本です。
「いいこって どんなこ?」
「いいこって どんなこ?」
ジーン・モデシット 文
ロビン・スポワート 絵
もき かずこ 訳
冨山房 1994年
紫色と黒色をベースにした幻想的な絵が印象的な絵本です。
子うさぎの男の子が母うさぎと会話をする形のお話です。
一つ一つの子うさぎの質問に対し、丁寧に母うさぎは答えます。
どんな時も何をしても無条件で「あなたが大好き」だということを母うさぎは繰り返し伝えます。
母うさぎの言葉は率直で、I love youを日常的に使う欧米文化らしい感じです。
読み聞かせをしながら、時に照れくさいような気持ちにもなりました。
イライラしてカッカしていた気持ちだったのが、ページを捲るに連れて落ち着いていく経験も何度もありました。
子育てや家事に追われていると、一人一人の子どもに向かって「大好き」と落ち着いて伝える機会を逃してしまいがちではないでしょうか。
あるいは心では思っていても、言葉に敢えて出して伝えることを忘れてしまったり。
この絵本は、一人一人の子どもに向かって改めて「大好き」を伝える大切さを思い出させてくれます。
まとめ
「子育ては喜びの連続」
私が母親になった時に叔母がかけてくれた言葉です。
でも現実はそんなに甘いものではありませんでした。
あまりに大変で「子育ては闘いだ💢」
と思ったことも。
でも長男が成人した今、大変だった日々(あっというま間でした!)を振り返ってみると、やっぱり「子育ては喜びの連続」だったと思えるのです。
その「喜びの連続」だと言うことを常に側で囁き励ましてくれるのが、ここで紹介した絵本です。
絵本を読むことで、闘いのような子育ての日々が実は喜びの日々であることを、私は思い出し、明日へのパワーにしてきました。
私もまだまだ3人の子どもたちを育てる身。
一緒に楽しみましょう!
世界に羽ばたく心を育てる
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